「児玉進矢」さんから頂戴したコメントです。
　　　　２０２３年６月２３日ぶん

会長、8月は久しぶりにキレの良い話をる聴きせてもらえることを楽しみにしています。

以下、いつも通り自由にコメントさせていただきます。今回のテーマは藤井七冠です。

先日、藤井七冠の王座戦中継の終盤戦をAbemaTVで観ました。テレビをつけた時点でのAI評価値は藤井七冠3%、対局者村田六段97%と劣勢、しかも藤井七冠は1分将棋、村田六段は残り5分。若き天才が大ピンチでした。

そこで藤井七冠は攻めの金をタダで銀に取られる位置に指しました。時間のない村田六段が金を取ったその瞬間、ビビビッとAIは逆に藤井七冠99%を示し、そして23手詰みとの表示。すわ、大逆転か！ところがAIの示す候補手5つのうち、最善手以外ではマイナス98%。要するにAIが示す最善手を選択し続ければ勝ち、どこかで間違えたら負け、という細い細い一本道を23手指していけるかどうか、なんですね。もう見てるこちらがハラハラドキドキ。記録係が「55秒、6、7、8」と時間を読み上げ、時間ギリギリで際どく最善手を選ぶ様はまさに将棋の申し子、将棋星人、、数手進んだところで村田六段が投了、大熱戦が終わりました。

この一戦を観ていて感じたことがあります。AI評価値の表示は最後まで必要か？ということです。詰むや詰まざるやを固唾を飲んで見守る時にAI評価値の存在が却って興味を削いでしまわないかな？天才同士の知力を尽くした最後の闘いを、天上の神の目線で観ているような、私にはちょっとおこがましいような気もします。AbemaTVに願いが届くなら、リモコンのボタンを押せば評価値が画面から消せる機能を追加してもらえないですかね。さはさりながら、こんな棋戦を無料で見せてくださるAbemaTVには感謝です。