日別アーカイブ: 2023年1月15日

JET STREAM(音楽のある風景)から ㈱燈音舎     NO・30

☆ナレーション『南ドイツの古都』  :城達也

さる都市のヨーロッパに虹とともに思い残した、夏があると思わないか
例えば、南ドイツの古都で雨
入口に可憐な鈴をつけたカフェで、紅茶茶碗を掌に包み
指先を温めていた夏もあった
少し曇った窓ガラスごしに黒々と濡れた石畳が見え
塗り替えて間もない砂糖菓子色の家並みが
見捨てられた絵本のように、青ざめていた

こんなことがあってはならない、と思いながらも
カフェの客は、私一人で、次のバスを待つ間の時間
何をする気もなく座っていたのだ
白い前掛けが目にしみる女主人が
降りこめられた旅人を、気の毒そうに、レジの傍で見ていた
あの時、ババリアの空の下の、晴れやかな夏を一つ
私は、カフェの椅子に、残してきたと思っているのだ

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〇碧空  / アルフレッド・ハウゼ

『楽曲解説』

コンチネンタル・タンゴと言えば、誰もが真っ先に思い浮かべる曲でしょう。ドイツのヨーゼフ・リクスナーが作曲(正確な作曲年は不明)し、パルナパス・フォンゲッツイ楽団の演奏レコードが1937年頃日本に紹介され、瞬く間に音楽俯ファンの心を鷲掴みにして、タンゴ・ブームが始まったのでした。また「青空」ではなく、「碧空」という漢字の曲名にしたのも、曲の感じによく合っており、人気の一因になったと言えるのではないでしょうか。

◎白い渚のブルース  / アッカー・ビルク

『楽曲解説』

1961年にイギリスのクラリネット奏者=アッカー・ビルクが作曲しました。その時の曲名は「ジェニー」でしたが、同じ頃に始まったBBCの子供向けの番組のテーマ曲に決まったっため、ビルク自身がアレンジと演奏を若干変えて今聴くような形にしたそうです。曲名もそのテレビ番組名と同じ「ストレンジャー・オン・ザ・ショア」に変えたのですが、変更前の「ジェニー」も聴いてみたいものです。

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「藤本貴司」さんから頂戴したコメントです。
     2023年1月13日ぶん

こんにちは、1月5日に山口新聞連載中の「ゆうびんの父(前島密物語)」で前島密と何礼之の2人が人斬り以蔵(土佐藩岡田以蔵)らに襲われたところ までコメントしました。⇒まえじま ひそか
その後の続きです。
この連載物語には、副題かつけられ10数回続きます。
副題は「新選組」で今日で13回目、襲われた前島ら2人を救ったのは新選組です。今日ようやく「沖田総司」「新選組隊長近藤勇」か登場、名乗りをあげました。京の街を見守る新選組ですが、時々大阪に出向き浪士取り締まりをしていて、襲われた2人は運よくケガもなく難を逃れたようです。以蔵は逃走。
昨日の連載で、以蔵らが「みぶろ(壬生浪)か!」と叫びました。
新選組隊士は旗本ではなく、幕府が集めた、田舎出の剣の腕が立つ浪士で京都壬生に駐屯して諸藩浪士取り締まり集団で「壬生浪」は新選組の別称、蔑称。
前島密が難を逃れたところですが続編を楽しみに読んでいきます。

あまり長くなるので新選組、壬生寺、八木邸などとあわせて、新選組の架空少女漫画(「風光る」渡辺多恵子作画)についてまたの機会にコメントします。