日別アーカイブ: 2022年12月12日

JET STREAM(音楽のある風景)から ㈱燈音舎 NO.14

☆ナレーション『グランド・キャニオン』:城達也

大地の背が、突如ズタズタに裂けて、むごい陽を浴びている
恐竜も棲み果てた、グランド・キャニオンの眺めだ
ボロボロの、ギザギザの、しわしわの、崖また崖、と崖
右から、左から、真中から、めったやたらに、大地を切り刻んだ跡
狼藉を働いた川は、わずかに血の色を滲ませて
谷底に うずくまっているらしい

むき出しの地層の、気の遠くなるような年表
たどり切れない時間を積み重ねて、人の一生は紙の厚さにも満たない
それは、拒絶の谷で、想像の橋を架けることもできず
物差しも、時計もかなぐり捨てて、立ちすくむ足元から
こざかしい計算が崩れ落ちていくのだった

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◎ NO・11 遥かなる山の呼び声(シェーン) / ビクター・ヤング  筆者 DVD持っています!

『楽曲解説』

1953年のアメリカ映画『シェーン』の主題曲で、ビクター・ヤングが作曲しました。ここに収録したのは自作自演、この曲の決定版といえます。旅から旅へのシェーンが、ひと仕事を終えて山の彼方へ去っていくその背中に、ジョーイ少年の「シェーン、カムバック」の声がかぶさる、、、その素晴らしいラスト・シーンは、映画ファンの脳裏に いつまでも残っています。

▽ NO・12 ロマーナの祈り / ザンフィル

『楽曲解説』

1977年にドイツのバンド・リーダーで作曲家のジェームス・ラストが、ルーマニアのパンフルート奏者ザンフィルのために作曲しました。そしてラスト楽団がバックを勤め、ザンフィルとパンフルートという楽器を前面にレコーディング、これが世界的なヒットになったのです。ここからザンフィルの時代が始まり、ルーマニアの、、、というより、世界最古の楽器と言うべきパンフルートが、メジャーな楽器となっていきました。