「児玉進矢」さんからのコメント  その⑩

「児玉進矢」さんからのコメントをお送りしています。2021年6月1日ぶん

______

先日筑波山に登りました。日本百名山の一つで、高さ877メートルとさほどでもありませんが、独立した山なので山頂からの関東平野や太平洋の眺めは抜群です。

昔から「西の富士、東の筑波」と並び称されてきたそうです。私は富士山に登った経験がないから比較はできませんが、富士山から見る下界をジェット機の窓から見える景色とすれば、筑波山からのそれはプロペラ機から見える景色でしよう。あるいは、東京スカイツリーの450メートルの第二展望台と350メートルの第一展望台の違いのようなものでしょう。つまりは低い方でも十分に楽しめる、むしろよく下界が見えて楽しめるのは筑波山のほうかもしれません。

密にならないレジャーのつもりで出かけましたが、山頂に近づくにつれて人で渋滞し始め、最後はディズニーで人気アトラクションを待つ列に並んだかと思うぐらいの進み具合でした。何故かというと、麓からケーブルカーとロープウェイで登山者以外の人がバンバン登っていたのです。岩場を登って山頂に出ると何故だかそこにサンダル履きの若者やよちよち歩きの子供がいました(笑)。

歌垣という遊びが昔あったようです。若い男女が山に行って和歌を詠みあってカップルになっていく、今でいう街コンの山バージョンです。他に娯楽のない時代、野や山は日本の最大のデートスポットで、とりわけ筑波山は関東地方における恋愛の聖地だったようです。一口に筑波山と呼ばれますが、正式には男体山と女体山の二つの峰から成り、その間を流れる清流は男女(みな)の川。ネーミングからして如何にも恋の聖地感がありますね。百人一首にも「筑波嶺の 峰より落つる 男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる」と詠まれています。

絶景を堪能し、女体山頂の神社でコロナ禍収束を願ってきました。

↑「児玉進矢」さんからのコメントです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。