日別アーカイブ: 2023年7月22日

「児玉進矢」さんから頂戴したコメントです。

「児玉進矢」さんから頂戴したコメントです。

2023年7月20日ぶん

最近、絵の勉強を始めました。と言っても描く方ではなく観る方の、です。私も多くの日本人同様に、印象派(モネ、ルノアールたち)とか、そのちょっと前のバルビゾン派(ミレー、コローたち)の絵は心にスッと入ってきて好きなんですが、それ以外の時代の絵画、例えばルネサンス期の宗教画や、20世紀の何が描かれているかさっぱり分からないような絵は苦手で短時間で素通りしていました。歴史の勉強に例えれば、戦国時代や明治維新は夢中になって覚えるけど、退屈な平安時代や室町時代はさっぱりという子供みたいなものです。

お金払って見に行って半分ぐらいすっ飛ばしているのはもったいないなあ、それでちょっとは大人の勉強をしようと思って、美術史を学び始めたわけです。そしたらさっそく分かりました。①当時は識字率が低く、文字の読めない民衆に聖書の内容を伝えるために宗教画が必要とされた②19世紀後半に写真技術が誕生し、ありのままを描いていては写真に太刀打ちできないから、絵の方が写実的から抽象的になっていった、ということでした。

だからダビンチが「最後の晩餐」を描き、ピカソが胸とお尻が同時に見えるヘンテコな絵を描いたんですね。でも、こうした話はきっと高校の美術の時間に先生が教えてくれていたんでしょう。美術の授業は舐めきって寝ていましたから。もしその時「絵画や音楽は大人になった時に大切になるよ」と諭してくれる大人がいたら私の人生もっと豊かになったかもしれません。