JET STREAM(音楽のある風景)から ㈱燈音舎     NO・40

☆ナレーション『フィージアン・ホテル』  :城 達也

一軒のリゾートホテルが、熱帯の緑に包まれて、潮騒を開いている
人里を遠く離れ、訪れるものは、日に一度、二度のバスだけだから
滞在客は、珊瑚礁の夢を破られることがない
内海(うちうみ)の、空色の水にカヌーを浮かべ、釣り糸を垂れて日を送ったり
外海(そとうみ)の波をくぐって、珊瑚礁の岩棚を彷徨う間には
胸の中で、久しく眠っていたものが目覚め
暗闇に、血の色をにじませて
脈打ち始めるのではないか

夕暮れの渚では、ヤシガニが、黄色いハイビスカスを巣穴に引き入れ
地中の暗がりで、満開の花を抱いて眠ろうとする
まさに、滞在客の切なる願いも
花を抱いて眠ることに近いのであったが、、、

▼想い出のフィジー   / スウィート・ピープル

『楽曲解説』

1980年に日本に初紹介されたスウィート・ピープルのオリジナル曲で、作曲はその6人組のグループの中心人物=アラン・モリゾーです。この曲、このグループに関しては不明な部分が多く、いまだに全体像が判明したとは言えない状態なのですが、この曲だけは雰囲気の良さで広く、長く愛され続けています。フィジーは、南太平洋のメラネシアの東部に位置する人気のリゾート・アイランドです。

◎エーゲ海の真珠  /  ポール・モーリア

『楽曲解説』

1971年にポール・モーリアのレコードが日本発売され、以来彼の代表曲として親しまれています。しかし、曲が作られたのは1960年代の末、スペインのアウグスト・アルグエロが、ギリシャ神話に出てくる貞淑な妻ペネローペ(これが原曲名)と現代の乙女のイメージを絡ませて作曲したものです。モーリアのレコーディングは上記の邦題が考え出されましたが、この良さもヒットに一役買いました。

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