日別アーカイブ: 2014年4月5日

「和牛繁殖+シイタケ栽培」で多角化 < フェルメ高熊 >   

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★山口県下関市豊田町の農事組合法人・フェルメ高熊は、経営の多角化に向けて和牛繁殖と原木シイタケの栽培に乗り出した。主力の土地利用型作物と組み合わせ、収益アップや雇用の確保につなげる。繁殖牛を放牧することで、農地の省力的な管理も実践する。地元の子供向けに農業体験イベントも企画し、地域活性化に一役買う。

・法人は2009年3月同市豊田町高熊地区で設立した。構成員は21人で、約28㌶で水稲やタマネギ、小麦、大豆などを生産している。14年産からは、酒造好適米や焼酎の原料となる芋の作付けも計画する。

・経営複合化に向け、目を付けたのが和牛繁殖だ。今年2月に繁殖牛2頭を導入し、荒れていた土地に放牧している。省力的に除草ができ、イノシシなどの有害動物の侵入を減らす効果も期待する。稲発酵粗飼料(ホールクロップサイレージ=WCS)を調達し、自給飼料の給餌にこだわる。

・もう一つの目玉であるシイタケの栽培は、4月をめどに本格的に始める。原木を100本用意しており、今後は地元の子供たちに種駒を打ち込む作業体験の企画も検討している。

・経営の幅を広げるのは、地元での雇用を確保するためだ。13年には、静岡県出身の石上龍馬さん(22)を正社員で採用しており、仕事を生み出すことが経営安定に結び付くと考えている。石上さんは「農業は自分に合っている。採算性を考えて作業ができるようになりたい」と意欲を燃やす。

・法人代表の吉本知則さん(72)は、「地域農業を守るため、若い世代に魅力ある法人経営を目指す。幅広い視野を持ち、複数品目の生産や子供たちの体験イベントの開催に力を入れている」と強調する。

<日本農業新聞:掲載 山口・しものせき  H26/3/26 >  ド田舎会長:転記(4/4)